OGACORPORATION

THEJOURNALvol.30

お店で利用する食材のルーツを探るべく、生産者に直接会いにいっています。

その様子を不定期に、お伝えしていきます。

SOCブルーイング株式会社
〒067-0031
北海道江別市元町11-5
northislandbeer.jp
北海道を代表するクラフトビール、ノースアイランド
“道内のみならず日本全国を市場対象と考え、道外の方にも「北の大地」北海道のブルワリーと知ってもらいたい”との思いから名付けられたノースアイランドビールは「若い時分からビールを飲む機会が多く、自然とビールが好きになり その後、カナダでブルーイングを学ぶ機会があり、当時の日本では体験できないより広いビールの世界に触れ今に至ります。」とおっしゃる多賀谷壮さんが 北海道発のクラフトビール製造を目指し、本場カナダでの修行の後にお仲間と共に2002年に創業されました。

製造工程のほとんどを手作業で行うノースアイランドのモットーは「Beer is Art」。
これは多賀谷さんのカナダの師匠のお言葉で「己の感性を信じ、心に響くビールを造りたいです。クリエイティブなビール作りに力を注ぐ。
己がビール造りを楽しむ事で、一緒に造り・提供する仲間たち、それを飲んで頂くお客様、ビールの周りのみんなが楽しくハッピーになれると良い」という想いを元に造られています。また、「自由で柔軟な発想で造りたいものを造る、それが自ずと個性に繋がれば」ともお考えで枠にとらわれないノースアイランドの強みに繋がっています。

どのようにノースアイランドのビールを楽しんでもらえたら嬉しいかをお伺いした際にも「基本的に自社のビールは、スタイルや決まり事に囚われず、作り手が「飲みたい」「作りたい」ものを楽しみながら作っています。 ビール単体でもお料理に合わせてでも、お客様ご自身が美味しいと思う飲み方で気楽に自由に楽しんで頂きたいです。」 とお答えいただき、「まさにビールの周りのみんなが楽しくハッピーに」そのものです。

さらにもう1つお伺いしたことが、今後の目標について、です。
多賀谷さんは「昨年、米国のオレゴン州で見聞してきたのですが、 ”地元で原料(麦芽・ホップ・酵母など)が生産され、それらを使いクラフトビールが造られ、そのクラフトビールを地元の人々が普段飲みのビールとして当たり前に消費する。”
そんなクラフトビール文化が根付いていました。
ブルワリーのある江別市でも、その様なビール造りが出来るようにしたいです。
延いては北海道が日本のビール王国になる。そんな未来像の一翼を担えればと思います。 」とおっしゃっていました。
私たちも地元のものを地元の人々が消費することが当たり前になればいいなという想いがあり、とても熱く心強いお言葉をいただき本当に嬉しく思います。

これからもずっと変わらずノースアイランドビールのファンであり続けたいと ますます強く感じました。

最後になりましたが ノースアイランドのビールのご紹介を。 定番のビールは 6種類。

江別産小麦「ハルユタカ」を使用し、フルーティーな香りと小麦のほのかな酸味が特徴の、苦味を抑えた爽やかで飲み易い小麦ビール「ヴァイツェン」

柑橘系の爽やかな香りのアメリカンホップをふんだんに使用した、鮮烈な香りと強い苦味が特徴で、ビール好きを魅了する ノースアイランドビールの代名詞「インディアペールエール」

濃厚な黒ビールにコリアンダーを使用し、 華やかで爽やかな香りと黒ビールの深いコクがマッチした、爽快で深い味わいのフレーバービール「コリアンダーブラック」

カラメル麦芽の香ばしさとホップの香味、上面醗酵ならではの豊潤な香りとコク。 飲み易さと味わい深さが調和したブラウン色のビール「ブラウンエール」

ロースト麦芽の焙煎香とコクが複雑に絡み合い、ビターチョコレートのようなフレーバーを醸し出した、濃厚で奥深い味わいの黒ビール「スタウト」

軽快な飲み口でありながら、しっかりとした麦芽の風味とアロマホップの爽やかな香りが伝わる「ピルスナー」

このほかに、シーズナルビールや限定ビールの製造されています。 SAPPORO CRAFT BEER FORESTでは道外のなかなか飲めないビールもたくさん出品されてる中、毎年大人気です。

六鹿でも、毎日のタップリストに欠かさず載せているノースアイランドビール。
道産ソーセージや 4種類の味からえらべるポテトチップスなどと合わせて また、一杯をじっくりゆっくりと味わう など お好みに合わせて是非おたのしみください。


THEJOURNALvol.29

お店で利用する食材のルーツを探るべく、生産者に直接会いにいっています。

その様子を不定期に、お伝えしていきます。

十勝の風土から生まれた、十勝人のためのビール
以前ご紹介した、十勝でどろぶたの飼育をされているエルパソ牧場のレストラン、ランチョ・エルパソの隣に、ビールの醸造所があるのをご存知でしょうか?エルパソ牧場の平林英明さんが、食前・食中・食後と、味も香りも様々にワインのように楽しめるビールを造りたいと1996年に開業されたのが、帯広ビールです。

多くの種類がありそれぞれの個性を大切にしたベルギービールの精神と、十勝ならではの素材と原料を活かしたビール造りを求めて、味の研究をされてきました。 ビールを造っているのは十河文英さん。 20代後半で脱サラした後、訪れたヨーロッパで欧州の食文化とビールの美味しさに感銘を受けます。これをきっかけに、帰国後ビール醸造の道へと進まれました。

帯広ビールに使用している素材は、地元の農場で無農薬栽培された十勝産二条大麦や、日本一の清流を誇る札内川の原水、十勝でとれたビート等、まさにワインのように地元産にこだわっています。

機械濾過を行わず沈澱濾過のみの為、多少にごっているのも特徴の一つです。また、酵母を濾過していないので、樽の中でも熟成します。その為樽に詰めて2週間程が良い味わいになります。

六鹿で主にご紹介しているのは“麦日和”と“ほろ”の二種類です。 どちらも苦味とコクのバランスが良く、お食事に負けないしっかりとした味わいで、同じ十勝で作られるどろぶたのサラミやボロニアステーキとの組み合わせもオススメです!

帯広ビールとどろぶたの美味しさを一緒に楽しんでいただく事で、十勝の大自然を、六鹿でも感じていただけると嬉しいです。


THEJOURNALvol.28

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北海道小林牧場物語 超熟成ブルーチーズ
今回ご紹介させて頂く《北海道小林牧場物語 超熟成ブルーチーズ》は、江別市の『小林牧場』さんが生産した生乳を、『新札幌乳業』さんが加工して作られています。

『小林牧場』さんは、「良質でおいしい牛乳は、健康な牛たちから。牛たちの健康の源は良質の餌。良質な餌を育むのは健康な土。これが酪農の基本」という理念から、循環酪農を実践されています。飼育は、牛たちにストレスをかけないよう、繋がずに自由に過ごせるフリーストール牛舎の中で清潔な環境を保つ工夫をしています。

『小林牧場』さんの生乳は、季節に左右されない豊富な乳成分が特徴で、一般の牛乳より多く乳脂肪分を含みます。チーズ造りに重要な良質な乳タンパクが多く、乳糖などの無脂乳固形分のバランスも絶妙。なめらかでコクのある、旨味の強い牛乳です。

そしてこの生乳は、車で10分ほどの距離にある『新札幌乳業』さんに運ばれます。高鮮度・高品質な生乳は、他の生乳とは全く別のラインで管理、加工されます。「牛乳本来の豊かな風味を損なわせない」「可能な限り、絞りたてそのままの風味を再現する」ために、殺菌方法や製法にこだわっています。ブランドに牧場の名前を冠しているのは、原料乳に対する信頼と自信はもちろん、正直に酪農と向き合う生産者に恥じない製品作りをすることだと仰います。季節により微妙に変化する乳成分と、日々 対話しながら、高品質な生乳の美味しさを最大限に活かすための製品作りをしています。

六鹿でも使用させて頂いている《北海道小林牧場物語 超熟成ブルーチーズ》は、ブルーチーズを独自の製法で追塾させ、風味を強化させたチーズです。『小林牧場』さんの生乳で作った通常のブルーチーズは、塩気が抑えてあってまろやかですが、超熟成ブルーチーズは、塩気が強めで、ツンとした刺激味と共に深い旨味があります。リゾットやパスタのソースに加えると、コクが出てチーズ独特の風味が奥行きを与えます。六鹿の《小林牧場「超熟成ブルーチーズ」の北海道米リゾット》では、熟成された香りが リゾットの旨味のベースになっています。

また、フルーツと合わせてサラダや前菜にしたり、ドライフルーツやナッツを添えるとワインのお供にぴったりです。甘味のある野菜とも相性が良いです。六鹿では《リンゴとセロリ、ブルーチーズのサラダ》でサラダのアクセントにしたり、《北海道産チーズの盛り合わせ》で、はちみつを添えてご提供させて頂いています。

季節のフリット《栗マロンかぼちゃとブルーチーズのフリット》では甘いかぼちゃと塩気のあるチーズの組み合わせで、ワインに合う一品に仕上げています。合わせる素材や食べ方によって、チーズは多彩な表情を見せてくれます。真っ直ぐに酪農と向き合う『小林牧場』さんと、素材の品質に応えようとする『新札幌乳業』さん。両生産者さんの想いが詰まったブルーチーズの美味しさを、六鹿の料理を通して知って頂きたいです。


THEJOURNALvol.27

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10Rワイナリー
〒068-0012
北海道岩見沢市栗沢町上幌1123-10
www.10rwinery.jp
日本ワインを世界的水準に引き上げたといわれる、ブルース・ガットラヴさんと10Rワイナリー
ブルースさんに初めてお会いしたのは、約3前の京王プラザホテルで行われた「北海道の風土が生み出す日本ワインとチーズの魅力発見」でした。

以前から、本やワイン雑誌で一方的に知っていましたが、お話しするのは初めてでした。すごく気さくに話をしてくたれことと、日本語もすごくお上手で驚いたことが記憶にあります。その後、栗沢町の畑にも行き、ブルースさんが詳しく葡萄のこと、畑のこと、ワインのこと、ワイナリーの設備について説明して頂きました。

ブルースさんが日本に来たのは1989年、当時の日本でつくられていたワインは、甘いものが主流でワインではなくグレープジュースにアルコールが少しまじっているような味、「ぶどう酒」だったようで、まず始めに手がけたのは辛口のワインをつくることです。

今となっては当たり前になりつつある辛口のワインが主流となるまでには、長い歳月と大変な苦労があったと思います。

ブルースさんは、ココファーム・ワイナリーで取締役としてワインづくりに携わりながら、2009年4月に北海道岩見沢市栗沢に新規就農者として移住されました。

北海道に場所を選んだのは、ココファームで北海道産のぶどうを仕入れてみて、香りも豊かで酸味がきれいであることがわかったこと、冷涼な気候のおかげでぶどう栽培で使用する農薬が少なくてすみ、病気も広がりにくい点、これらが好条件に思えて、岩見沢市栗沢の土地を選ばれました。

「10Rワイナリー」と名づけた畑には、おもにピノノワールとソーヴィニョンブランが植えられています。
この土地でブルースさんが目指すのは、「バイオダイバーシティ(生物多様性)」や「パーマカルチャー(持続可能な有機農法)」です。さまざまな環境やエネルギーを共存させること、悪いとされている虫や土の特性を、逆に活かすやり方です。そして、除草剤や殺虫剤はできるだけ使いません。自然を活かした畑づくりをしています。

ワイナリーを10R(トアール)と名づけたのは、ワイナリーの名前を意味のない透明なものにしたかったからです。ワインではボトルに必ずワイナリー名が入ります。日本のワイン表示では、「ぶどうが造られた場所」ではなく「ワインを瓶詰めした場所」が表記されます。

かたやアメリカでは、製造ライセンスの番号さえ記されていればワイナリーの名前は明記しなくても良いことになっています。そのほうが醸造を委託された人がワイナリーの名称にこだわらずに、自由なスタイルでワインをつくることができます。

ブルースさんは北海道のワイナリーでアメリカ式に近い形をとりたいと考えていました。つまり、他の農家から依頼されて受託醸造をする場合、ワイナリーを「名なし」にしておけば、ワインの造り方を自由にできるのではないかと考えたのです。そこで「とあるワイナリー(10Rワイナリー)」になりました。ワインは農産物。ワインの善し悪しはすべて農夫のしかたで決まります。人の手で意図的につくりだす人工的なものではない。つまり、「ワイナリー」を目立たせたくなかったのです。大切なのは、農家であり、農夫。

ブルースさんの葡萄、畑、ワインに対する姿勢や考え方は、短期の研修生や委託醸造で繋がった人たちにも受け継がれています。
造り手だけではなく、私たち飲み手にも大きな影響を与えてくれてるとおもいます。
ブルースさんが携わったワインなら、美味しいはず、いつも想像を越える味わいや葡萄が育った土地を感じられる、日本で世界のワインにも劣らない、ワインができることを示してくれました。
今後も北海道の力を示し、テロワール、畑を反映させた道産ワインを誕生させていってくれる「10Rワイナリー」とブルース・ガットラブさんから目が離せません。



THEJOURNALvol.26

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ありがとう牧場 しあわせチーズ工房
〒089-3737
北海道足寄郡足寄町茂喜登牛98-4
www.arifarm.sakura.ne.jp
ありがとう牧場 しあわせチーズ工房
足寄町の「ありがとう牧場」は、放牧酪農が主流のニュージーランドに学んだ吉川友二さんが新規就農し、2000年に開設した牧場です。
牛の能力を最大限に生かしたいという考えから自然に近い形で独自の放牧酪農を実践しており、そんな放牧牛の牛乳で、ぜひチーズを作ってみたいと訪ねてきたのが本間幸雄さんです。高校生のときにたまたま見たテレビ番組でチーズ職人に強い憧れを抱きチーズ造りの道に進んだ本間さん。山梨県や道内のチーズ工房で修行を積んでいた際、チーズの本場であるフランスの技術者から「放牧牛の牛乳で造るチーズは本当に美味しい」という話を聞いたのだそうです。

本間さんはこの工房で、毎朝搾りたての牛乳を使用してチーズを造っています。
牛乳は冷やしたり熱したりはせず、搾り立てのものをそのまま使うのが本間さんのこだわりです。季節の青草の香りがする優しい味の牛乳、その美味しさを損なわぬよう、ひとつひとつ丁寧に製造・熟成していきます。 放牧時期のみの牛乳で造るハードタイプの「幸」は、まさに旬の味わい。青草をふんだんに食べのびのび過ごした牛からとれる牛乳は、味・香りがとてもよく発酵する力も強いため、素晴らしい味のチーズが出来上がります。

「ありがとう牧場」の牛乳を使ってできるチーズは、旨味がしっかりしていて風味も豊かです。まろやかで優しい、素朴ながらも濃厚な味わいが特徴の山のチーズです。「幸」の他にも、セミハードタイプの「茂喜登牛」があります。溶ろけるカスタードクリームのような柔らかさ。甘みを感じる優しい牛乳の味わいにエゾマツの木の香りがアクセントになっています。


六鹿では、ありがとう牧場 しあわせチーズ工房さんのチーズをグラタンに使用しています。「幸」を贅沢に使用したグラタンは、手作りでコクのあるベシャメルソースとよく絡み、とてもリッチな味わいとなっており、とても濃厚で深い旨みがあり、ミルクの優しい味わいを存分に感じることができます。

「ありがとう牧場 しあわせチーズ工房」のチーズには、茂喜登牛の自然の恵みはもちろんのこと、吉川さんと本間さんの純粋な想い、牛への感謝の気持ちがたくさん詰まっています。この土地でこの二人だからこそ出来るチーズの美味しさをぜひ味わってみてください。

THEJOURNALvol.25

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ドメーヌ・タカヒコ
〒046-0002
北海道余市郡余市町登町1395
www.takahiko.co.jp
ドメーヌ・タカヒコ『摘芯』のお手伝い
やっと夏らしく暖かくなってきた7月。葡萄の木の成長が真っ盛りの余市『ドメーヌ・タカヒコ』さんを訪れました。以前お伺いした時は雪解け後でまだ葡萄の木が眠っているような印象を受けましたが、久々に畑を訪れると葡萄の木は人の頭の高さまで成長し、葉は青々と生い茂り、小さな葡萄の房も付けていて、生き生きとしている印象を受けました。

今回は『摘芯』という作業のお手伝いをさせて頂きました。『摘芯』とは、葡萄の木が今以上に伸びないよう先端部分を切っていく作業のことです。『摘芯』をし木を高くしすぎないことで、朝早い時間から葡萄の木に陽が当たるようになったり、光合成率を高めることができます。また、木自体が大きくなりすぎると根も大きくなってしまい、葡萄の凝縮度が低くなってしまうのでそれを防ぐ効果もあります。

作業を説明してくれたタカヒコさんは一瞬で切る部分を見極め、速いスピードで次々と葡萄の先端部分を手でちぎっていきます。ほとんどの農家さんはハサミでバサバサ切っていくそうですが、岩見沢市の中澤ヴィンヤードの中澤一行さんの教えで、ハサミで切るのはあまりにも可哀想なので木のストレスを少しでも減らすように手でちぎっているそうです。植物相手というより、まるで自分の子供相手に接しているような考え方に葡萄に対する愛情の大きさを感じました。実際に作業してみると、どこの部分を切ればいいのか見分けるのに時間がかかる上に、自分の頭の高さまで腕を上げる作業は腕の筋肉や肩を使い、思っていたよりもハードな作業でした。ハサミを使えばもっと楽な作業ですが、自分の都合を優先するのではなく葡萄の立場に立ってひとつひとつの作業を丁寧に行う姿勢がタカヒコさんのワインの美味しさに繫がっているのだと実感しました。

2日後にまた同じ作業のため畑を訪れると、葡萄の木が2日前よりも20センチ以上伸びていて、成長の速さに驚きました。この時期、徐葉や虫取り、雑草の整備などやらなければならないことがたくさんありますが、葡萄の成長は待ってはくれません。五感を使って観察しながら、体力と頭をフル回転し全力で葡萄に向き合っていく日々。タカヒコさんは『農夫でしか造れない、自然なワイン造り』を目指してしますが、汗水垂らして作業している姿はまさに農夫そのものです。

THEJOURNALvol.24

お店で利用する食材のルーツを探るべく、生産者に直接会いにいっています。

その様子を不定期に、お伝えしていきます。

2012年、函館市にワイナリー「農楽蔵」を立ち上げ、道南のワイン産地としての潜在力・可能性を示した佐々木賢さんと佳津子さんにお会いしてきました。
お二人ともフランスで栽培・醸造を学び、日本でも経験を積まれています。佐々木賢さんは、ブルゴーニュの世界のトップ生産者たちの現場に飛び込み、農業専門学校にも通い、造りを基礎から学ばれました。日本での経験は、山梨県のルミエールワイナリー、栃木県のココファームワイナリーです。佐々木佳津子さんは、東京農業大学卒業後、神戸ワイナリーに就職され、在職中に渡仏、フランス国家認定の醸造士の資格を取得されました。この資格取得者は日本人全体で10人足らずと、超難関の資格です。函館にあるワイナリーには、今回が2度目の訪問です。前回は2年前に葡萄の手除梗のお手伝いをさせていただきました。畑でのお手伝いの予定でしたが、当日は大雨のため、畑には行くことができず、ワイナリーでの「ノラポンブラン2015」のラベル貼り、発送準備のお手伝いをさせていただきました。

「ノラポンブラン2015」は、コルクからスクリューキャップに変わり、農楽蔵さんのワインでは、唯一のスクリューキャップです。コルクは天然物のため、一つ一つ個体差があり、二つとして同じ味わいのワインになることはないです。スクリューキャップは極めて均一な素材であることから、ボトル差が出づらくなります。さらにワインにコルクを入れる際にかかる時間と機械でスクリューキャップをつける時間を考えたとき、空気にふれる時間はスクリューキャップの方が短く、酸化のリスクが減る。作業も効率が良くなり、結果的には畑と向き合う時間が増えるというメリットもうまれます。ノラポンブランに関しての様々な問題がクリアされるため、このワインに関してはスクリューキャップとなったようです。今回、ラベル貼り、箱詰めした「ノラポンブラン2015」には亜硫酸を使用していません。

農楽蔵さんのワイン造りの方針のひとつに「酸化防止剤(亜硫酸)を極力少なくする」とあります。栽培においては化学合成農薬を使わず、造りにおいては酸化防止剤の使用量を少なくする、あるいは一切添加しないことで、「生き生きとしたピュアな香味」「引っ掛かりがなく、のど越しがよい、染みわたるような味わい」のワインが出来上がります。

農楽蔵さんのワインは、4つのシリーズ(スタイル)があります。
◾︎ノラ・シリーズ
◾︎ノラポンシリーズ
◾︎ノラケンシリーズ
◾︎にごりスパークリングシリーズ

ノラ・シリーズは、『農楽蔵による、個性のワイン』
葡萄と向き合い「ああしたい、こうしたい」を存分に表現したワイン。赤は亜硫酸無添加で発酵・樽熟成して造ります。複雑性の中にピュアな果実感が存在し、柔らかいながら芯のある味わいを目指すワイン。白は樽発酵、樽熟成して造ります。果実、樽香、ミネラル、酸の美しいバランスを追求します。白は亜硫酸を入れる場合と、そうでない場合があります。

ノラポン・シリーズは、『土地による、個性のワイン』葡萄と向き合い「北海道の個性はああだ、こうだ」を考えて造ったワイン。 農楽蔵らしさもありつつ、その中でも「北海道らしさ」を追求しています。ある程度イメージが固まっているので、毎年コンスタントに同じイメージで造られます。赤はノラルージュより色が濃く、味わいの骨格がしっかりしたもの。白と泡は、北海道らしい酸を生かし、アロマティックな辛口です。両者とも野生的ではなく、北海道らしさが伝わるワインです。

にごり・スパークリングシリーズは、『発酵中のようなおいしさを届けたい』発酵中に瓶詰めし、天然の泡を閉じ込めた辛口にごりスパークリングです。 葡萄とリンゴを使ったものがあります。幅広い食べ物に合うことが亜硫酸を入れない利点の一つです。だからこそテーブルワインとして、飲み方や相性など深く考えずに、好きなように楽しんでもらいたい「ケ=日常」のワインです。

Nora-Ken(のらけん)シリーズは、佐々木賢さんが自由奔放、好き放題に造るアヴァンギャルドなワインたちです。攻めた醸造方法のもの、変わった造り方をしたもの、少量生産の葡萄で造ったものなどあります。ノラケンの造りにおける試みは、レギュラー・シリーズの品質向上にフィードバックされていきます。すべて一度きりの生産ですので、たとえば2012年のノラケン・ルージュと、2014年のノラケン・ルージュが同じ品種構成とは限りません。

それぞれのシリーズ、明確なコンセプトのもと、造られています。ワインを造るための葡萄畑は、シャルドネ8割、ピノノワール1割、その他いろいろと、賢さんがおっしゃっていました。その他いろいろとは、リースリング、ソーヴィニヨンブラン、ソーヴィニヨングリ、シラーなどがあるようです。

今後は新しい葡萄品種でのワイン造りも考えられているようで、お話を伺っただけでワクワクし、早く飲める日が待ち遠しいです。高い志をもち、地域と密着し、理想のワイン造りに挑まれている佐々木賢さん、佳津子さん。全国に「農楽蔵」ファンがいて、入手困難になるほどのワイン。今回の訪問でその理由が改めて理解できた気がします。



THEJOURNALvol.23

お店で利用する食材のルーツを探るべく、生産者に直接会いにいっています。

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little
〒064-0821
札幌市中央区 北1西27-2-15
flowerlittle.jp
みなさんは日々の暮らしにお花を取り入れていますか?
今回ご紹介するのはオガグループの店舗のお花をお願いしている円山にあるflower littleさん。 オーナーの 稲田 仁さんが仕入れや花教室、店舗や会場のディスプレイを、店長の 佐藤 梨沙さんがアレンジメントやブライダル関連の製作、店舗業務を行いながら、お二人で運営されています。
稲田さんがたまたまバイトした花屋さんで想像をこえる綺麗な花、珍しい花と出逢ってすぐに花の魅力に取りつかれ、29歳の途中で「30歳になったら自分の店をやる!」と決心。そしてご縁もあり稲田さんが29歳のうちに今の場所(円山)でflower littleを始められました。

littleさんは常に赤いバラや白い大きなユリがあるわけではありません。その時期に市場に出ているものを直接見て いいと思った花の質の良いものだけを置く、というこわだりがあり、さながら 稲田さん、佐藤さんお二人のセンスが溢れる『生花のセレクトショップ』のようです。「市場ではまだ荷物で、ぼくが選んだ瞬間から愛おしい花として扱われるイメージ。先週は良かったお花が今週はあんまりだったり、と瞬間瞬間で変わります。オススメは?と聞かれることが多いですが、いつも並んでいるもの全てオススメですよ」と話すのは稲田さん。

「美味しいものを食べたり飲んだりすることと、お花を飾ることは似てる気がする。食べたり飲んだりしたらそのものはなくなるけれど、美味しかった、楽しかったという記憶は残る。お花も、綺麗だった、良い香りだったという感覚は消えない。」という想いを持つ佐藤さんがひとつひとつとても丁寧に作るアレンジメントは枯れたあともずっと記憶に残る美しさです。お花は生き物、枯れるもの。ドライはドライとしての美しさがありますし、六鹿のドライフラワーも色褪せていく様がまた良かったりもします。プリザーブドフラワーも人気ですね。

毎日の生活に好きなお花が1、2本あるだけで季節を感じられ、生活が豊かになると思います。「いただきます。ごちそうさま。」と、命あるものをいただくお食事のように生き生きとしたお花を飾り、散りゆく姿を眺めるのもとても素敵ですね。
littleさんのホームページはこちら
http://flowerlittle.jp/
※花束やアレンジメントは予約制です

THEJOURNALvol.22

お店で利用する食材のルーツを探るべく、生産者に直接会いにいっています。

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株式会社アイマトン
www.aimaton.jp
北海道産鴨の美味しさを届けたい
当店で自慢の自家製シャルキュトリー。中でも人気の『滝川産合鴨の生ハム』に使用されている滝川産の合鴨について少し紹介させていただきます。

北海道の広い大地と澄んだ空気、美味しい水。この特徴を生かし、「より美味しい肉をお客様に。 」と いう想いから合鴨の品種に始まり飼育環境、餌、飼育期間と徹底したこだわりをもち、北海道の滝川市に合鴨の飼育場を構えるのは株式会社アイマトンさん。

飼育されているのは、北海道の冷涼な環境を好み、キメの細い赤身の肉質に ほのかに甘みを感じさせる脂身が特徴である スノーホワイトチェリバレー種。足元には栄養価に富んだもみ殻をひき、ストレスのないよう通常より広めの飼育環境を用意。そこに流れるのは、地下50メートルからくみ上げられたミネラルの豊富なエルム山麓伏流水。これを飲むことで鉄分が補われ キメの細かいキレイな赤身肉となります。また、臭みの原因となる 昆虫や泥水を口にする事が無いため 臭みの気にならない、旨味のたつ仕上がりとなり、さらに通常約40日で出荷されるところを、55〜60日と長めの飼育期間を設ける事で より旨味ののった肉に仕上がっています。

株式会社アイマトンのこだわりのつまった「滝川産の合鴨肉」を、六鹿では合鴨の生ハム、合鴨と緑コショウのテリーヌとして提供させていただいています。特に合鴨の生ハムは合鴨肉の特徴である 脂身の融点の低さからくる口のどけの良さと、滝川産合鴨の ほのかな甘みとキメの細かい肉質を実感していただける1品に仕上がっています。

株式会社アイマトンさんの「滝川産合鴨」へのこだわりと美味しさを 六鹿なりの方法で これからもお伝えできたらと思います。

THEJOURNALvol.21

お店で利用する食材のルーツを探るべく、生産者に直接会いにいっています。

その様子を不定期に、お伝えしていきます。

奥尻ワイナリー
〒043-1524
北海道奥尻郡奥尻町字米岡177番地
okushiri-winery.com
六鹿でご提供しているドリンクは、お酒もソフトドリンクも全て国産・道産のものです。
自分の知ってる地域で作られた美味しいものに出会うと、嬉しい気持ちになったり、その土地や生産者さんのことが身近に感じられたりしませんか?六鹿は、そんな出会いを作れる場所になれたらと思いつつ、日々営業しています。 六鹿では、道内各地のワイナリーで醸造されたワインを、お出ししています。今日は『奥尻ワイナリー』さんのことを少しご紹介させていただきます。

『奥尻ワイナリー』さんは1999年から、島に自生する山葡萄の苗木を植えるところから始め、ワイン専用品種の栽培を開始します。その後、ヨーロッパ品種の栽培にも成功します。 現在はメルロー、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ツヴァイゲルトレーベ、ケルナーなどを育てています。葡萄の栽培は、海に囲まれてる特殊な土地ならではの、塩害などの苦労も多いそうです。その土地に合った栽培方法を探求しながら丁寧に育てられた葡萄は、海からの潮風を受けてミネラルを多く含み、ワインにすると、味の余韻に潮の香りがします。

2008年、ワインの製造工場が完成し、本格的な醸造を始めます。「奥尻島が育む葡萄で、世界中の人々に愛され続けるワイン造りに邁進する」という理念のもと、他にはない魅力を持つ奥尻ワインを造られています。六鹿では、 繊細な中にイチゴやベリーの風味を感じる〈ピノ・ノワール ロゼ〉、ベリー系の味わいの奥にミントの香りが潜む、ミディアムボディの〈メルロー〉、オレンジピールのような柑橘系の香り、ボリューム感のあるやや辛口の〈ピノグリ〉 などをグラスやボトルで提供させていただいています。

『奥尻ワイナリー』さんでは、ワインを使った〈赤ワインノンオイルドレッシング〉というドレッシングも作られています。こちらは、大分県の『長寿畑』さんに製造を依頼されています。ワインの味を生かした、健康嗜好に添うノンオイルタイプのドレッシングを製造してくれる会社を探し、長寿畑さんにお願いされたそうです。赤ワインの風味を損なわせず、ミネラル感を感じられるドレッシングになるよう、何度も試作を重ねられました。使用する赤ワインは、ポリフェノールを多く含むメルロー、ピノ・ノワール、セーブルをブレンドしています。甘味と酸味のバランスがとても良く、あとから黒胡椒の風味と赤ワインの香りが広がります。野菜との相性はもちろんですが、赤身の牛肉や、ハムなどと合わせても美味しいです。

六鹿では〈ラディツキオ、チコリ、シトラスのサラダ〉、〈リンゴとセロリ、ブルーチーズのサラダ〉に使わせて頂いています。どちらのサラダも、味付けはドレッシングのみです。なのに、合わせる素材が違うと全く別の味わいになります。野菜の持つ甘味や苦味を引き立ててくれるのです。ドレッシングの持つ味の深みが、料理に多彩な表情を持たせてくれます。
作り手さんの理念と誠実さが、ワインにもドレッシングにも表現されています。『奥尻ワイナリー』さんのテロワールを感じながら、ワインと料理を楽しんで頂きたいです。